process  4

 有紀さんが帰った後、しばらく床の上でごろごろして。
 日が傾いて暗くなってきた頃、ようやく体を普通に動かせるようになった。
 昼食のゴミを片付けて、シャワーを浴びて。
 バスタオルを腰に巻いて出てきたら、丁度弘樹が帰って来たところだった。
 デカイ、頑強そうな男。
 眼差しは鋭いけど、でも普通にカッコイイ。

 ……ダメ。
 あんなにこいつに対して腹を立ててたのに、一目みた途端に、腰からゾクゾクするものが這い上がってくる。

「……今頃、風呂か」

 弘樹がどこか馬鹿にしたみたいな口調で言って、大股に近寄ると、俺の顎に手をかけて上向かせて。
 噛み付くみたいにキスしてきた。
 弘樹の肉厚の舌が欲しがるままに舌を絡めて、唾液を啜って。
 上顎を突付かれると、文字通り腰が砕けた。
 必死になって弘樹にしがみ付いて、そうしたら弘樹は俺を覗き込んで邪悪な目をする。
「…なんだぁ、もうお終いか?」

 弘樹の手は俺のバスタオルを簡単に払いのけて、完全に反応してしまっている俺の前をぎゅっと包み込んだ。

「若いってのは凄いな。夕べあれだけヤッて、まだ足りない、って?」

 弘樹の口元が歪むみたいにして笑う。
 それでも、弘樹の手に慣れた俺のそこは、もう先端から雫を零していた。

「……あ、や…っ、ダメ……」
「何がダメ、だって?」

 弘樹は笑って、先端のくぼみを指で擦る。
 もう、立ってられない。
 息が乱れて、必死に呼吸しようとしているのに、それさえも弘樹のキスが奪い取っていく。
 体の中を何かが這い回っている。
 息が上がって、目がくらんだ。
 弘樹を必死に見上げて、もっと欲しいと、強請りたくて。
 
「……ん、ぅう…っ」

 感覚が、ぐるりとひっくりかえるような。
 
 ついに耐え切れず、ずるずると床に座り込むと、弘樹は俺のペニスを開放して、にっと笑って俺の隣に跪いた。

「こういう時だけ、素直で可愛いんだよな、お前は」

 反論したいのに、それさえ出来なくて。
 それよりも、中途半端に煽られた下半身が熱くてたまらない。
 懇願するように弘樹を見上げると、弘樹はその場に俺を押し倒した。

「今日一日、イイコにして待ってたか? ん?」

 弘樹の手が、俺の分身を扱き立てる。
 先端から溢れた雫は幹を伝って、ぐちゅぐちゅといやらしい水音を立てた。

「…は、……っ、ん…」

 息が乱れて返事が出来ない。
 それより、弘樹のくれるねっとりとした快楽に身を任せたくて。

 弘樹のシャツを握り締めて、その肩口に顔を埋めた、

「……ぁ、……あ、弘樹ィ……っ、や、……イ、きたい……っ」

 途切れ途切れをそう伝えた。
 弘樹の手は、裏筋をつぅ、っとなぞってすぐに離れる。

「有紀に聞いたんだってな?」
「……あ、な、に……?」

 それがすぐに昼間の出来事に繋がらなくて、弘樹の手を促すように腰を動かしながら、弘樹を見上げた。
 目許が熱い。

「……っん」

 ぐ、と弘樹が俺自身の先に爪を立てた。
 痛みに腰が跳ねて、涙が滲む。

「お前を放し飼いにすると、すぐその辺の男に尻尾ふるからな」
「……振って、な……っ、イタ、い……離して…っ」

 必死に訴えているのに、弘樹は全然聞いてくれない。
 ぐりぐりと、鈴口を広げるように指を押し込んできて、今度こそ悲鳴に近い声が漏れた。

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