process  5

「妙な色気振りまいてるんじゃねぇよ」
「…り、まいて……な、」

 痛い。
 一番敏感な場所から這い上がる痛み。
 でも、それはすぐにジンジンしてきて。

 ……アツイ。

「ツカサ」

 俺の名を呼びながら、弘樹は俺の前から手を離して、その下の陰嚢を包み込んだ。

「お前を野放しにすると、ロクな事にならないからな。……店には、もう出なくていい」
 弘樹の指は優しくそこを撫でて、俺は必死に襲い来る射精感を耐えた。

「……え、なに…何、で…?」

 そこじゃない。もっと、直接的な刺激が欲しい。
 あと少しでイけそうで、でも、それにはまだ足りなくて。
 もどかしくて、腰が勝手に動く。

「ボニータにはもう行かなくていい。お前はいらない面倒を起こすから」
「――っ、あ、ひゃぁ……っ」

 返事は嬌声にかき消された。
 俺の返答など、最初からいらない、とでもいうような。
 言葉を塞ぐ、愛撫。
 俺自身を大きな手が包み込んで、下から上へと扱き上げる。
 爆発しそう。
 思考を、奪っていく。

「…や、やぁっ、もう……で、出るッ…」

 自分でも恥ずかしくなるくらいに甘ったれた声が出て、俺は弘樹の首筋にしがみついた。
 どうして、こうも気持ちがいいんだろう。
 弘樹のくれる愛撫は。

「出せよ。俺の目の前で出してみせろ」

 意地悪な弘樹の言葉。
 扱く手の動きが早くなって、ついに耐え切れなくなって、俺の腰がびくん、と跳ねた。
 それとほぼ同時に、弘樹の手の中が凄く熱くなって。
 精液を放った瞬間、宙に放り投げられたかのような、快感。

「……ぁ、…はぁ……」

 自分の全部を弘樹に預けて、俺は荒い呼吸を繰り返した。
 手足の先端が痺れている。
 自分でするのよりも、数段キモチイイ弘樹の手。
 ……たまんない。

「ホント、淫乱なガキだよ、お前は。どうすんだ、これ」

 弘樹が低く笑った。
 俺の精液で濡れた手を、俺に見せる。
 俺はぼんやりとしたまま、重たい腕を持ち上げて弘樹の手を掴んだ。
 そのまま口元に寄せる。
 舌を出して、指先に這わせた。

 ピチャ、という音。
 自分の体から放たれた精液は、青臭くて苦くて……凄く不味いけど、不思議な事にそれが弘樹の手についているというだけで、嫌悪感が消える。
 自分のものを舐めている、なんて。

 ……凄く、屈辱的ではあるんだけど。

 ……でも。

 ピチャピチャと音を立てて、俺は丁寧に弘樹の指に舌を這わせた。
 目を閉じて、それだけに集中する。

 ……凄く、興奮する。

「ツカサ、お前さっきので、まだ満足してないのか?」

 弘樹がしのび笑いを漏らした。

 ……分かってる。
 さっき射精したばかりの自分のものは、萎えもせずにまた大きくなっていた。

「もっと、してやろうか?」

 甘い蜜みたいな弘樹の言葉。
 俺は瞼を上げて、弘樹を見上げた。

「淫乱なお前は、手コキくらいじゃ全然足りないもんな?」

 俺は弘樹の言葉にうっとりしながら頷いた。
 ちゅぱ、と指を根元まで銜えて、それから顔を遠ざけるようにして離す。

「……して。して、弘樹……もっと、欲しい」

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