process  6

 ベッドの上でうつ伏せになって、腰だけを高く上げる。
 俺のアナルを、弘樹は適当に……
 いかにも適当に解して、いつも使っている紫色の玩具を入れた。
 俺の両手は、勝手に自分のをいじらないように、と背中で縛られていて……ちょっとだけ、痛い。
 自分の肩と顎で上半身を支えた。アナルを押し広げるように弘樹の大きな手が尻を掴んでいる。
 ヴーン、という低いモーター音。
 それがひっきりなしに俺の後ろから響いて、俺の完全に蕩けきった中をぐじゅぐじゅにかき回した。
 凄い、快楽。
 めちゃくちゃにキモチイイ。
 でも、それだけじゃ、あと少しでいけなくて。
 俺はイきたくて、じれったくて腰を振る。
 前ではちきれそうになっている自身に触って欲しくて、必死に弘樹に訴えたら、「うるさい」と言われてボールギャグを付けられた。
 うめき声しか出なくて、唾液がだらだらとギャグから流れていく。
 それが面白い、と玩具のスイッチを気紛れに弄り回しながら弘樹が笑った。

「いい格好だな、ツカサ。ケツ玩具でかき回されて、最高だろ?」
「…んっ、ウ、ゥウ……っ」
「お前は、喋れないくらいで丁度いいな」

 弘樹の手が玩具の根元を掴んで、ぐい、と奥に押し込んだ。
 先端が、前立腺を擦る。
 縛られたままの両手が硬直して、内腿がビクビクと痙攣した。

「ンゥウーーーッ!」

 勃ちっぱなしの先端からは、白濁が混じった液体がダラダラと零れてシーツを濡らしていく。
 イきたい。イきたい。
 もう、切なくて、体中が沸騰しそうだ。

 前、扱いて。

 そう伝えたいのに、口の中を占領するモノのせいで、俺は呻き声しか出せなくて。
 悔しくて、切なくなって。

 じんわりと目の奥が熱くなったと思ったら、いつのまにか涙が浮き上がり、それは頬を滑ってシーツに吸い込まれた。

「……っく、…ん……っ、んんっ……」

 どうしたらいいか分からない。
 必死に、快楽を追いすがるように腰を振って、でもその腰はアイスクリームみたいにどろどろに溶けていきそうだ。

「なんだ、腰振って。そんなにいいのか? ん?」

 弘樹の声が酷く楽しそうだった。
 更に高くなるモーター音。
 体の中で暴れまわるシリコン。
 熱くて、熱くて、でもその熱さの正体を俺は少しずつ見失っていく。

「んぅぅーッ、ゥウー……っ、うっ」

 臨界点が近い。
 背中で縛られた手で必死に何かを掴もうと、開いたり握ったりを繰り返した。
 指先が、痺れてきて。

「ほら、この方がいいんだろ?」

 弘樹の手が玩具を掴んで引っ張り出す。

「お前のいやらしいケツ……中身まで一緒に出てきちまったよ」

 弘樹が笑って、玩具に巻きつくようにして顔を出してしまったのであろう、腸を指先で触れた。

「――ンゥーーーッ、ウゥゥゥッ……ッ」

 ビリビリとした性感が弘樹の触れたところから、背筋を通って脳天に直撃する。
 体外に捲れて出てしまった内臓は、酷く敏感で。
 捲れた内臓と一緒に、弘樹が再び玩具を強く押し込み、それは前立腺を抉るようにして中に入ってきて。

 ……あまりに強すぎる快楽に、俺は意識を飛ばしてしまった。

 髪を何かが撫でる、その感覚で意識が覚醒する。
 薄っすらと瞳を開くと、俺に背を向けるようにして弘樹がベッドに座っていて、膝の上で何かの書類を広げていた。
 片手で書類を捲りながら、器用に片手で俺の髪を撫でている。
 縛られていた手は解かれていたけれど、よく見ると手首が擦れて赤くなっていた。
 そうとう、もがいたらしい。
 まだ、重たく感じる手を動かして、弘樹の腰に触れた。

「……ん? 起きたか?」

 振り返って、俺の顔を覗き込む。
 返事をしようと思ったが、酷くかったるくて、声は出さずに弘樹を見上げた。

「ここ最近、毎日だったからな。お前も、限界きてただろ」

 とは、先ほど意識を飛ばしたことについてか。
 弘樹は身を屈めて俺の額にキスをくれた。

「……ホントは、さっき話するつもりだったんだけどな。お前を外に出すとロクな事ないから。もう店には出なくていい。ずっと、家にいろ」
「……」

 髪を撫でていた弘樹の手がス、と滑って俺の首元へと移動する。
 その時初めて、俺は首に何かが付けられている事に気付いた。

「お前は、この家で飼う。勝手に外へ出る事は許さない」

 首に、しっかりと付けられているのは重たい首輪。
 それを弘樹の手がなぞって……とても優しい顔をした。

「一生、俺だけ見てろ」
「………」

 返事の代わりに、目を閉じて弘樹のシャツをしっかりと掴んだ。

 ……最初から、そうしとけば良かったんだよ。
 行動の遅い男。

 でも、ちゃんと毎晩、俺に構わないと。脱走しちゃうよ。
 あんまり刺激がないのは、退屈だからね。

Fin

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